おさらいーー同じことを繰り返しても中身が違うと別物になる

 

 

 

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もう二ヶ月くらい
全身を伸ばせないわたくし、
痛いところをかばうから
左右のバランスは崩れ、
筋肉もガチガチです。 

先日からおそるおそる
簡単なアーサナを
ゆっくりやってみました。
(何ができるか知りたいし)

胸を開くポーズは
縫い目がちぎれそうに痛くて無理!
開脚だって90度が限界、
背中をまっすぐ立てるのが精一杯。 
窓に映る姿はオバアチャンみたい

そうやって
動けない身体を「おさらい」すると、
新たな発見がたくさんできます。
散々みてきた自分の身体だと、なおさら。

 


以前誰かが、
子供を育て一緒にあそんでいるとき、
人生のおさらいみたいだと言っていて、
大人になってから
絵本を読んだり、粘土で動物作ったり、
砂場で団子を作ったり、
土手の花を摘んだりすることが
とても新鮮で楽しいと言っていました。

実家へ戻っていたころ、
小学校まで散歩してみたら
思っていたより近く
あっという間に着いたことや
グラウンドが意外と狭かったなど
身体の成長で見えるものも変わってきます。

本や映画や音楽を読み返すときも、
そんなふうに思うことがあって、
10年前に読んだ本を改めて読めば
当時と違う箇所で「これは!」と
感心します。

 

同じことをしていても
わたしの身体や心が変わると
感覚もまったく違うものになります。
前屈ひとつでもぜんぜん違う。
曲げたい一心だった以前と
あー伸びてんな〜、と ただ観れる今の違い。
身体と仲良しになれてから、
嫌いなものが減ってから、
ただのストレッチとヨーガの違いが
分かるようになってきました。
痛みという「感覚」を味わえるのも
身体があってこそ、生きてこそ(←そんなタイトルの映画がありましたね)

 

そして、
初めて身体を動かす人の感覚も
思い出してきます。
もうね、動くことが精一杯で観察なんてできません。
イテテテ! イテテ! 余裕もありません。

内面の心地よさは、
しばらく続けて慣れてこないと
出てこないかもしれません。

 

初めて餃子をつくったときの、
じーっとレシピを眺めて…が
今じゃ鼻歌歌いながら作れるように、
身体というのは天才で
回数を重ねれば自然に動いてしまうほど
覚える機能を持っています。

そうやって、慣れてはじめて
動きつつ客観視できるようになるんだなぁ、と
実感のような反省のような思いが
むくむくと出てきたわけです。

自分ができるようになると
初心を忘れてしまいます。
全体を見ているようで、まだまだ
ワタシだけの目線で進めてしまうことが
クラス中に多かったかもしれないなぁとか、

外に見えない怪我や持病を持つ人へ
五体満足なことがあたりまえのように
色んなことをペラペラと
話し過ぎたかもしれないなぁとか、

「おさらい」をやって思った
夏の終わりでした。

  

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生きててよかったよー